今日は清明(せいめい)の日です
この清明とは、一年を24等分したものに季節の名前を付けた二十四節気の一つです。
二十四節気の「清明」は「すべてのものが清らかで生き生きとするころ」のことをいいます。
『こよみ便覧』には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記載されていて、「清明」は「清浄明潔」の略ともいわれています。
『こよみ便覧』とは、太玄斎(たいげんさい)こと、常陸 宍戸藩の第5代藩主・松平頼救(まつだいら よりすけ)の著した暦についての解説書で、天明七年(1787年)に出版されたものです。
「清明」は「清く明らかなさま」「はっきりとした様子」を表現する言葉でもあります。
中国の二十四節気には「清明節(せいめいせつ)」があります。
これは単なる節気の一つではなく、伝統的な祝日です。
この清明節には祖先の墓にお参りし、草むしり等をして墓を掃除する日でもあり、「掃墓節(そうぼせつ)」とも呼ばれます。
日本でいえば、「お盆」に相当する年中行事です。
また、気候の良い春の時期を迎えて郊外を散策する日であるため、「踏青節(とうせいせつ)」と呼ばれることもあります。
古くには「掃墳節」「祭祖節」「鬼節」「三月節」などとも呼ばれたのが中国の清明節です。
また、清明節の前日(地域によっては2日前)は寒食節(かんしょくせつ)といって、火気の使用が禁じられて冷食(れいしょく=煮炊きしないものを食べること)をします。
この寒食節も伝統的な祝日で、百五節とも呼ばれます。
沖縄には清明祭(シーミーと発音)という風習があり、18世紀に中国から伝わったといわれています。
これは中国の清明節と同様に、祖先のお墓にお参りして掃除をし、親類一同が墓前で餅、豚肉料理、お菓子、果物などの食事をします。
なお、首里地方では御清明(ウシーミー)と呼ばれています。
- お盆やお正月には帰らなくても、シーミー、ウシーミーに帰省する人は多いといわれています