今日は、二十四節気の小満です。

今日から小満(しょうまん)です。

小満とは、古くから使われてきた暦「二十四節気」の一つです。

二十四節気とは1年を24四等分した暦のことで、有名なものですと春分・秋分・夏至・冬至などがあります。

小満もその内の一つで、現在の暦の5月下旬から6月上旬を表しています。

大体5月22日頃です。2018年は5月21日。

立夏から数えて15日目頃。 陽気が良くなって、万物の成長する気が次第に長じて天地に満ち始めることから小満。

小満という聞きなれない言葉ですが、これには次のような意味があります。

「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」

簡単に言うと、「気候が良くなれば、次第に草木も満ち足りて成長する」という意味。

盈満(えいまん)には「満ち足りる」という意味があり、やがて満ちる事から「小満」という表現となりました。

いずれも作物の育成を願う気持ちと、成長することへの安心感が込められています。

また、秋にまいた種が冬を経て春に成長する様子に、一安心する、小満足から「小満」とする説も。

小満の期間を詳しく分けると、3つの時期にわかれます。

⭐蚕起食桑(かいこおきてくわをくう)

初候(5月21日頃~5月25日頃)

小満の最初の頃は、育った桑の葉を蚕(カイコ)が食べて成長するというものです。

蚕が作りだす繭をほどくと絹糸になり、かつての農家の貴重な収入源でした。

そのため蚕は「おかいこさま」と呼ばれ、とても大切にされていました。

⭐紅花栄(べにばなさかう)

次候(5月26日頃~5月30日頃)

中旬頃は、顔料の「紅」の材料となる紅花が開花する時期。

紅花は油も取れ、顔料の紅は現在も口紅の便料として用いられています。

⭐麦秋至(むぎのときいたる)

末候(5月31日頃~6月4日頃)

最後に訪れるのが、麦が育つ季節。

麦秋とは秋にまいた麦のことで、ちょうどこの時期に収穫となります。

沖縄には梅雨を表す言葉として、小満芒種(すーまんぼーすー)という方言があります。

これは小満と次の二十四節気「芒種」の間ぐらいに、梅雨入りとなるからです。

また小満の時期に降りだす梅雨の事は、本州では「走り梅雨」と表現することもあります。

本格的な梅雨には至らないものの、ぐずついたすっきりしない天候が続くという意味となります。

小満の末の時期を「麦秋」というように、この時期は秋にまいた麦の収穫時期。

麦は一年中食べられますが、やはりとれたての味が別格。

栄養も豊富なので、麦ごはんにしてとろろ芋を掛けていただきたいですね。

野菜や果物はこれから成長する時期となりますが、この時期に旬を迎えるものもあります。

その中でもアスパラガスは鮮度が落ちやすいため、旬を逃すとあまり見かけなくなる野菜。

ベーコンとサッと炒めたり、グリルでじっくり焼くと美味しいです。

小満は梅雨の初め頃にかかるため、室内がどうしても湿りがちになります。

今のうちに室内の湿気対策や、エアコン・除湿機の動作確認を行いたいところです。

また企業や学校では、6月1日に衣替えを行うところもあります。

当日慌てないように、夏服・クールビズの準備を行いましょう。

小満は梅雨直前の時期にあたり、草木がいきいきと成長をはじめる時期でもあります。

梅雨は少し憂鬱ですが、日々成長する草木を眺めていると自然と癒されるかもしれません。